ひろさんのココンところ

いまだ人生に惑う事ばかり

宗田理に関するいくつかの思い出

今月、宗田理が亡くなっていたのか。

 

4月16日、95歳。

・・・95⁈

 

なんとまぁ。

wiki情報だと割と最近まで新作が出版されている。

なんかwikiだと、広義のラノベ作家とか書いてあるんだけど、それで括ったらなんでもそうじゃないか。

と、そこまで考えておいて、ふと、自分が子供の頃、絵本や課題図書の類を卒業した子供が最初に読む小説が宗田理だった気がする。江戸川乱歩は世代じゃないし怖いし、星新一は小説とは思っていなかった。

宗田理作品を読んで、他にも読みたいと思って『僕らの課外授業』買ったら赤川次郎だったなんて事もあったが、赤川次郎は少し大人寄りだった。

『僕らの』シリーズもいくつか読んだが僕が覚えているのは『殺人コンテスト』という、死期を悟ったおばあちゃんが子供や孫に自分の殺し方をプレゼンさせて、一番いい殺し方を考えた人に財産を与える、という話。

みんな、壊れてやがる、と当時は思ったのだが今考えると割と受け入れてしまう自分がいる事に驚く。それだけ老人を取り巻く環境が変わったという事なのだろうか。

老人ホームで知り合った老紳士と恋仲になるのだが、実はこの老紳士が、、、というあたりがハッピーエンドのように書いてあったが僕はこの辺りのくだりも納得いかず、壊れてやがる、と思ってずっとウダウダ考えたりしていたから、この作品の事はよく覚えている。

子供がちょっと背伸びしたら読める、でもよく考えたら深い、気がする作品が多かった印象なのだが、勝手に深読みしてるだけかもしれない。ただ、読み手の想像力を許容してくれる大人の文章だった。それが鼻についた事もあるから一概に良し悪しは語れないが、未だに頭に残っているあたり、小さい頃から読書するのは意味があると思うし、読んじゃいけない本なんて大人が決めちゃあかんよな、と思う。薦めたいかどうかは更に別だが。

 

いかん、グダグダな話になってしまった。。。

 

とにかく。

宗田理作品に触れて育った僕としては、ただただありがとうと伝えたい。

子供の頃に素敵な読書体験をさせて頂いて本当にありがとうございます。

ご冥福をお祈りします。

どうでもいい話ではありますが

家の近所の、恐らく喫茶、軽食を提供していた店(入った事ない)が、閉店した(ように、傍目には見える)のだが、今日前を通りかかったら「喫茶可能店」という謎ののぼりが立っていた。その横には「麻雀」とだけ書かれたのぼりが。

茶店、ではないのか。

喫茶可能とはどういう事だろう。結局、コーヒーは出てくるのだろうか、持ち込みならいい、という事なのか。

麻雀は、貸し卓があるのか、場所の提供だけなのか。

そもそも、入っていいのか悪いのか。

ただ言えるのはカラーコーンを立てて黒と黄色のロープが貼ってある入り口に入る勇気はないという事だ。右折で入りづらい道路沿いだし、歩行者用の道もないという、場所的に地元民しか行かないだろうが地元民が行きづらい場所にあるからマジでいつも見えるけど近寄らない店なんだよな。

案外、入ったら居心地の良い空間が広がっているかもしれんが、流石に新規開拓する若さは持ち合わせていないのであった。

積み本を崩す:その3「ICO-霧の城-(上)」

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同名ゲームのノベライズ作品である。

これ、めっちゃ好きなゲームだったんだけど、何が目的か、何を喋っているか、全然分からなくて、詳しく知りたいとは思ってて、そんな時にこの本が発売されたんだよな。しかも宮部みゆきさん。知らんけどすごい安定感。きっと面白いと思いながら積み本になってた。そう、面白そうだと思って買ったからと言って読む訳ではないのである。

今回一念発起して読み始めてみた。

コレがまた驚くほど、、僕にとって面白くないのだ。

実は僕にとって宮部みゆきさんはコレが初体験だったんだけど、単純に読んでて冗長で楽しくない。場面の描写が続け様に出てくるのだが、これはゲームのシーンがそうだったから仕方ない。むしろよく書けているのかもしれないが、僕にはしんどかった。そういう意味ではこの作品というより、ノベライズ自体が僕に合わない、という事なのかもしれない。

ただ、ここまできたら、最後まで読まないと。

という事で下巻に取り掛かるがいつ読み終わるやら。

積み本を崩す:その2「百鬼園随筆」

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えらく時間をかけてしまったまさに僕の積み本の中の積み本である。よく見たら、今はない地元の古本屋で買ったシールが残っている。少なくとも15年は積んでいた、というか、去年くらいから鞄に入れて気が向いたら読むようにしていたが、仕事に持っていっている鞄に入れていたら休みの日に出さないから更に本から遠のいてしまうのは分かりきった話で、結果更に遅くなってしまっていたのである。

時間がかかったのは全く自分の不得の致すところであって、断言しておきたいのは、この本は全く面白いという事である。

・・・あぁ、物を投げないで。

 

そもそも内田百閒という人の知名度はどれくらいなのだろうか。学校の授業で聞いた覚えはないなぁ。国語便覧にも載っていなかったのではないか。なんと読むかも最初分からなかった。

僕が最初に知ったのはとり・みきのマンガでくだんの謎を追っていた時。研究を進めていく過程がよく分かるマンガで、大学生や評論したい社会人にはうってつけではないかと思うのだが、その中で一コマだけで紹介されていた。

夏目漱石の弟子でありつつ、軍のドイツ語教師をしていながら、よくよく金貸しに金を借りる話が出てくる、まぁユニークな方である。

裏表紙に随筆ブームの火付け役みたいな事が書いていて、ユニークな方の随筆が面白くないはずがないのだが、明治の文豪と軍人のイメージはむしろ邪魔だった。

短い話ばかりなので、是非色んな人に読んでもらいたい。

琥珀』という、巻頭の作品が、本当に3ページくらいしかないのだが、メチャクチャ面白いというか好き。

 

文章の書き方のお手本みたいな随筆集だと思う。

現代でも通じそうなポップさもありつつ、文章の端々から時代的なおおらかさというか牧歌的な雰囲気を感じて、味わえるのが素晴らしい。

 

 

 

その日は朝から

何日か前に、あるYouTube動画で芥川龍之介の『蜜柑』が取り上げられていた。

この作品は「明るい芥川作品」として有名だが、この作品が元々、『私の出逢った事』という題名で発表され、後に『蜜柑』と『沼地』という作品に分けられたことを知っている人は意外と少ない。僕はたまたま昔、新潮文庫で注釈を読んだら書いてあったから知っている。ただ、この対照的な作品が一つにまとまり得るのかずっと謎だった。

その事を朝ふと思い出して、読み返そうかと青空文庫で探したら、『沼地』の上の行に、『沼』という作品があるではないか。そっちは全く記憶になかった。

『沼地』の話はいずれまた別の機会に譲るとして、『沼』である。

すごく短い話だったのであっという間に読めたのだが、非常に気になる小説だった。芥川作品は、読む時間より読後の余韻の時間の方が圧倒的に長い。文豪とはそういうものなのだろう。ただ、面白かった事は間違いない。

そこで、誰かの書評がないか検索したら、面白い考察をしているブログを見つけて、大変堪能したのだが、文末に名前が書いてあって、あれ、見たことある名前だなと思ってよくよく考えたら、僕が学生時代、いや、卒業してから就職浪人している間にも講義に出席していた教授ではないか!

調べてみたら、もう大学も退職されて名誉教授という事らしいが、ブログで記事を上げているとはなんとアグレッシブな事か。

まぁ、僕は学科違いなんで無関係な先生なんだけどな。

そのブログが先生の個人ブログなのか複数執筆者がいるのかよく分からない、というのが、先生の名前が文末にわざわざ入っている記事と書いていない記事が混ざっていたからだが、他の記事も夏目漱石だったり色々面白そうな内容だった。

朝から色々と面食らってしまったという話。

 

朝から。

 

そう。

恐ろしい、と思うのは、青空文庫を検索し始めてからのこの一連の話が、朝6時に目が覚めて、目覚ましが鳴る6時30分までに起こった事である、という事。

文学について、実はここのところ色々思うところあって、一人で思考しているのだが、その前に自分の無知をこれでもかと思い知らされる毎日である。

それとともに、くだんの教授みたく、いくつになっても、自分の好きな事に対する思索は続けていきたいものだと思う。

たといそれが思索などよりよほど妄想に近いものであったにしても。

やっと、終わった!

どうでもいい事ですが。

 

ケータイのフリーゲームコナミの『ピクロジパズル』というのをやってたんですが、

 

さきほど、完クリしました!

長かった、、、

さすがに最後は修行でした。

100%でクリアなんですが、そこからエキスパートが始まり200%達成でコンプ。

大体1問解くごとに0.2%増えてたから多分千問近く解いたんじゃなかろうか。途中で奇数になってた時もあったから正確にはよくわからん。

こういうシンプルパズルは何故か大体フルコンするまでやっちゃうんですよね。

レトロゲーマーゆえ、かな。

 

鳥山先生、、、、

マジか、、、

鳥山明先生が、ご逝去された、と。

 

ご冥福をお祈りいたします。

 

あなたの絵で育った世代です。キャラクターの目の形や肩や胸の筋肉の描き方なんかは全てあなたの模写ばかりしてました。悟空のポーズとか目を瞑れば瞼の裏に浮かぶくらい焼きついています。女神転生シリーズで怖いスライムを知るまでスライムは可愛いものだと思い込んでいました。そういえば、そこそこいい年になりましたが亀仙人様みたいにエアロビで興奮した事は一度もないです。

自分の父親が、「職場の若手の子が『ドラゴンボールがあるから帰ります』って言って残業せずに帰ったけど、ドラゴンボールって何や?」と聞いてきたのが約30年前の事。メタルギアソリッドやモンハンの発売日より、ずっとずっと前の事です。

報道を見た初日に書き始めたのですが、考えがまとまらず、時間だけが過ぎてしまったのでもう考えることをやめます。

ある方のコメントで「僕らが彼の死を惜しみすぎるのは彼の成仏を妨げる」というような言葉を見つけて、世界中の人から後ろ髪を引かれている先生を想像して、あの世に行きそびれてはいけない、と思ったので、ただただご冥福をお祈りします。

あなたの絵が大好きでした。

いちファンより。